ドラッグストアのかぜ薬コーナーに行くとたくさんの医薬品が販売されいています。
かぜ薬を選ぼうと思うと価格の違いにびっくりすることはありませんか??
低価格帯(1,000円未満)から、高価格帯(1,500円~3,000円)の商品があるかと思います。それぞれ「何日分入ってるか?」も大きな差になりますが、配合されている成分によっても差が出てきます。
では、「なぜ高価格帯のかぜ薬は値段が高いのか?」を、有効性成分の視点から考えていこうと思います!

値段の高いお薬にはそれなりの理由があるよ💡
そもそも「風邪」とは?
これまで度々繰り返しになりますが、
3つの症状「鼻水」「咳」「のどの痛み」の3つの症状があれば典型的な風邪と言えます。
この場合は「細菌性」ではなく、「ウイルス性」であり自然に治る比較的軽症の急性上気道炎とされています。
もう少し詳しく書いている記事もご参考に。
低価格帯 かぜ薬
高価格帯のかぜ薬を見ていく前に、基準となる低価格帯のかぜ薬についてみていきます。
今回基準とさせていただいたお薬は「パブロンゴールドA」になります。
こちらのお薬の有効成分は、
アセトアミノフェン、グアイフェネシン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン、クロルフェニラミン、無水カフェイン、リボフラビン(ビタミンB2)
計7種類となります。
成分の分類としましては、
- アセトアミノフェン:解熱鎮痛
- グアイフェネシン:去痰
- ジヒドロコデインリン酸塩:咳止め
- dl-メチルエフェドリン:気管支拡張による咳止め
- クロルフェニラミン:鼻づまり、鼻水
- 無水カフェイン:頭痛、他成分による眠気
- リボフラビン:ビタミン補給
といったところになります。
まんべんなく配合されていますね。
服用の年齢は12歳以上となります。
では高価格帯に位置する医薬品を見ていきましょう!
今回は「パブロンエースProX」「コルゲンIB錠TXα」「エスタックEX Neo」の3種についてみていきます!
※ドラッグストアで購入できる医薬品に重点を置いていますので、薬剤師がいないと購入できない要指導薬、第一類の医薬品は除いて検討いたします。
パブロンエースPro-X
パブロンの最上位版。
有効成分:イブプロフェン、カルボシステイン、アンブロキソール、ジヒドロコデインリン酸塩、塩酸プソイドエフェドリン、クロルフェニラミン、リボフラビン
成分を分類分けすると、
- イブプロフェン:解熱鎮痛
- カルボシステイン:去痰
- アンブロキソール:去痰
- ジヒドロコデインリン酸塩:咳止め
- 塩酸プソイドエフェドリン:鼻づまり
- クロルフェニラミン:鼻水、鼻づまり
- リボフラビン:ビタミン補給
パブロンゴールドAとの違いは、
解熱鎮痛 アセトアミノフェン → イブプロフェン
去痰 グアイフェネシン → カルボシステイン、アンブロキソール
鼻づまり プソイドエフェドリン追加
といったところが挙げられます。
一般的に解熱鎮痛作用はアセトミノフェン<イブプロフェンとなっています。さらにイブプロフェンの用量は150㎎/回の医薬品が多いのですが、こちらは200㎎/回となっており医療用と同じ用量となっています。
去痰薬については医療用でも使用される「カルボシステイン」「アンブロキソール」の2種に変更になっています。
各症状への効果が増強されている印象ですね。
「痰がらみが気になる」「鼻水、鼻づまりが気になる方」におススメ
コルゲンIB錠TXα
コルゲンの最上位版。
有効成分:イブプロフェン、トラネキサム酸、アンブロキソール、d-クロルフェニラミン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン、無水カフェイン
成分を分類分けすると、
- イブプロフェン:解熱鎮痛
- トラネキサム酸:のどの炎症
- アンブロキソール:去痰
- クロルフェニラミン:鼻水、鼻づまり
- ジヒドロコデインリン酸塩:咳止め
- dl-メチルエフェドリン:気管支拡張による咳止め
- 無水カフェイン:頭痛、他成分による眠気
パブロンゴールドAとの違いは、
解熱鎮痛 アセトアミノフェン → イブプロフェン
去痰 グアイフェネシン → アンブロキソール
抗炎症 トラネキサム酸 追加
といったところが挙げられます。こちらもまんべんなく配合されています。
こちらもイブプロフェンが200㎎/日で配合あり。
のどの炎症に「トラネキサム酸」が配合されていることが特徴かと思います。
「のどの症状が強い方」におススメ
エスタックEX Neo
エスタックの最上位版。
有効成分:イブプロフェン、ヨウ化イソプロパミド、クロルフェニラミン、アンブロキソール、ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン、酸化マグネシウム、無水カフェイン
成分を分類分けすると、
- イブプロフェン:解熱鎮痛
- ヨウ化イソプロパミド:鼻水、鼻づまり
- クロルフェニラミン:鼻水、鼻づまり
- アンブロキソール:去痰
- ジヒドロコデインリン酸塩:咳止め
- dl-メチルエフェドリン:気管支拡張による咳止め
パブロンゴールドAとの違いは、
解熱鎮痛 アセトアミノフェン → イブプロフェン
去痰 グアイフェネシン → アンブロキソール
鼻水 ヨウ化イソプロパミド 追加
胃粘膜保護 酸化マグネシウム 追加
といったところです。
こちらもイブプロフェンが200㎎/日で配合あり。
特徴としては鼻水の成分が「ヨウ化イソプロパミド」「クロルフェニラミン」と2種類配合されていることが一つ。2種類配合されているので眠気には要注意ですね。
胃粘膜保護成分の「酸化マグネシウム」が配合されていることがもう一つです。
「痛み止めを飲むと胃が荒れる」というのを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。これは「イブプロフェン」などのNSAIDs(エヌセイズ)と言われる成分による影響が広まっていることによると思われます。それを考慮し「酸化マグネシウム」が配合されていると考察されます。
「鼻の症状が強い方」「胃への負担が気になる方」におススメ
まとめ
製品名 | 特徴 |
パブロンエースPro-X | 「痰がらみが気になる」「鼻水、鼻づまりが気になる方」におススメ |
コルゲンIB錠TXα | 「のどの症状が強い方」におススメ |
エスタックEX Neo | 「鼻の症状が強い方」「胃への負担が気になる方」におススメ |
各商品の共通点としては、
- 「イブプロフェン」が200㎎/回で配合されている
- 熱、咳、鼻、のどの症状全てに対応する成分が含まれている
- 服用が15歳以上
ということがわかりました。
その中でもそれぞれの商品に特徴があり、選ぶ際の参考にしていただければと思います。
また、パブロンゴールドAについてもまんべんなく成分が配合されており、12歳以上で服用できることからこちらの商品の有用性を再認識しました。
あとがき
今回はドラッグストアで購入できる製品を軸に比較してみました。
第一類医薬品では「イブプロフェン」の代わりに「ロキソプロフェン」という成分が配合されている製品が増えてきました。「ロキソニン」として知られている解熱鎮痛薬の有効成分ですね。
「ロキソプロフェン」を含有するかぜ薬「ロキソニン総合風邪薬」についてもまとめたことがあるので、気になる方はそちらもご覧ください。

お薬選びの参考になればと思います💡

このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。
コメント