便秘で悩んでいる方は多いかと思います。
「便秘薬を服用すると癖になるのではないか?」「薬を服用するとお腹が痛くなるのではないか?」・・
そのような疑問をお持ちの方も多いと思います。
あまり便秘薬を使用したことがない方や、副作用が気になる方に「酸化マグネシウム」を主成分とするお薬をおすすめします💡
今回は「酸化マグネシウム」の働きについて見ていきましょう!

医療用の便秘薬としても頻用されてるお薬だよ💡


「便秘」とは??
「最近便秘しているんです。。」と相談を受けることがあります。
排便の間隔や、1日の排便回数などは人によって違います。3日に1回排便があることが普通だと思っている人がいれば、毎日排便がないと不安になる方もいます。
では「便秘」の定義とは何なのでしょう??
便秘は、「本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状便・硬便、排便回数の減少や、糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責、残便感、直腸肛門の閉塞感、排便困難感を認める状態」と定義される。
便通異常症 診療ガイドライン2023
このように定義されています。
また、「慢性便秘症」という言葉もありますのでご紹介します。
慢性便秘症は、「慢性的に続く便秘のために日常生活に支障をきたしたり、身体にも様々な支障をきたしうる病態」と定義される。
「慢性便秘症」は上記で定義される便秘が慢性的に続くことによって、学業、就労、睡眠といった日常生活に影響を及ぼす症状をきたし、検査、食事・生活指導または薬物治療が必要な病態である。
便通異常症 診療ガイドライン2023
と定義されています。
「便秘」の状態が慢性的に続くことにより、日常生活に支障を及ぼす場合に薬物治療が必要と考えるべきでしょう。
「便秘」の治療
便秘の治療には以下のようなものがあります。
- 食事療法:食物繊維、ヨーグルトなど
- 生活習慣の改善:有酸素運動
- 薬物治療
今回は「薬物治療」の中で、対象の薬剤として「酸化マグネシウム」を見ていきます。
便秘に対する「酸化マグネシウム」の働きは?
「酸化マグネシウム」は下剤の中で「浸透圧性下剤:塩類下剤」と呼ばれています。
化学式は「MgO」です。
効果を示すのは炭酸水素マグネシウム【Mg(HCO3)2】とされています。
胃酸と反応し塩化マグネシウム【MgCl2】になったあと、腸内で【Mg(HCO3)2】となり効果を発揮します。
※参考 化学が好きな方向け
①胃内
MgO + 2HCl → MgCl2 + H2O
②腸管内
MgCl2 + 2NaHCO3 → Mg(HCO3)2 + 2NaCl
一般的に想像される下剤は「大腸を動かし排便を促す」作用であるかと思いますが、「酸化マグネシウム」は便に水分を与え、便を軟らかくすることで作用を示します。腸を無理に動かさないため「腹痛の少ない下剤」と言われています。
商品「マグミットK」

【有効成分】
酸化マグネシウム
6錠中 1980㎎(330㎎/錠)
【効能・効果】
- 便秘
- 便秘に伴う次の症状の緩和:頭重、のぼせ、肌あれ、吹出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常発酵、痔
【用法・用量】
1日1回、就寝前(又は空腹時)
初回は最小量を用い、便通の具合や状態を見ながら少しずつ増量又は減量
(空腹時の目安医:食後なるべく2時間以上)
- 成人(15歳以上):3~6錠
- 11歳~14歳:2~4錠
- 7歳~10歳:2~3錠
- 5歳~6歳:1~2錠
- 5歳未満:服用しないこと
【年齢】
5歳以上
【医薬品分類】
第3類医薬品
【販売単位】
- 40錠(PTPシート)
- 100錠(PTPシート)
- 360錠(ボトル)
こちらは「マグミット」と呼ばれる商品ですね。
医療用医薬品でもおなじみのお薬です。
医療用医薬品では1錠あたり330㎎以外の規格が多くそろっていますが、OTC医薬品では330㎎/錠のみの販売となります。
商品「酸化マグネシウムE便秘薬」

【有効成分】
酸化マグネシウム
6錠中 2,000㎎(333㎎/錠)
【効能・効果】
- 便秘
- 便秘に伴う次の症状の緩和:頭重、のぼせ、肌あれ、吹出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常発酵、痔
【用法・用量】
1日1回、就寝前(又は空腹時)
初回は最小量を用い、便通の具合や状態を見ながら少しずつ増量又は減量
(空腹時の目安医:食後なるべく2時間以上)
- 成人(15歳以上):3~6錠
- 11歳~14歳:2~4錠
- 7歳~10歳:2~3錠
- 5歳~6歳:1~2錠
- 5歳未満:服用しないこと
【年齢】
5歳以上
【医薬品分類】
第3類医薬品
【販売単位】
- 40錠(PTPシート)
- 400錠(ボトル)
ほとんど上記の「マグミットK」と同じになります。
1錠あたりの有効成分含有量が少々異なっていますが誤差の範囲内かと。。。
「マグミットK」と「酸化マグネシウムE便秘薬」のどちらを選ぶかはパッケージのデザインや起用されているタレントさんなどで選んでも良い、というくらい差がないですね。
副作用は?
あまり副作用の無いお薬ですが、効果が出すぎると下痢になることもあります。
その際には服用回数、服用量の調整が必要です。
注意すべき副作用としては「高マグネシウム血症」があります。
簡単に言うと、マグネシウムの血中濃度が高まってしまうことです。
症状としては悪心や血圧低下、脈拍の低下、眠気等です。
このような症状が疑われる場合は服用を中止し、受診が必要となります。
併用に注意が必要なお薬は?
これは結構あります。
受診時や市販薬購入の際にはお薬手帳などを持参することをお勧めします。
よく薬局で見かける例としては、抗生剤との併用です。
風邪をひいて内科を受診した際に抗生剤が処方されるケースがあるかと思います。
抗生剤の中に酸化マグネシウムと相性の悪いものがありますのでご注意ください。
酸化マグネシウムの効果を弱めてしまうお薬として「胃薬」が挙げられます。
上記のように胃の中で胃酸と反応することで効果を表す成分に変化していきます。
胃酸の分泌を抑えてしまうタイプの胃薬は併用することで、酸化マグネシウムの効果が減弱してしまう可能性があります。
通院されている方で服用を希望される場合は主治医や薬剤師に相談して下さい。
あとがき
「酸化マグネシウム」は副作用も少なく、手軽に使用できるお薬の一つかと思います。
ですが、注意しなければいけない点もありますので、ご購入の際にはご注意ください。
便秘の改善には、お薬だけでなく生活習慣・運動習慣なども大きく影響しますので、そちらも見直してみてください💡

初めて服用する方は少量から始めてみてね💡

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